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海外駐在(海外移住)中の投資環境について

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よっちゃん

久々のブログ更新です。
2023年4月から韓国駐在となり、海外駐在時の投資環境に関する記事を作成していたのですが、ブログが一度全て消えてしまい再投稿です。

海外駐在時の具体的な投資環境は、SMBC信託銀行プレスティアで外貨積立で日本円→米ドルへ転換し、Firstrade証券へWire送金してFirstrade証券で米国ETFを購入していくという方法です。

上記に至った経緯を記事にしております。今後、海外駐在を控えている方や海外移住を考えている方の参考になればと幸いです。

目次

日本の非居住者は日本の証券口座に制限がかかる

まず、なぜ海外駐在後の投資環境を整備する必要があるかというと、日本の非居住者になると日本の証券口座の取引に制限がかかってしまうからです。

各証券会社によって制限は異なるのですが、私が使っている・使っていた日本のネット証券会社4社(SBI、楽天、マネックス、SBIネオモバイル)の海外在住者への対応を以下の通り簡単にまとめました。

証券会社概要
SBI証券・日本株と日本の債券のみ保有可能だが、一般口座へ移管される。
NISAは継続不可。投資信託も保管不可
出国後は新規購入不可。売却は可能。
楽天証券<1年未満>
手続き不要。引き続き取引可能。

<出国予定期間5年未満>
・出国2週間前までに日本株、個人向け国債以外を売却し、常任代理人を立てる。
・特定口座から一般口座へ振替し、日本株と個人向け国債の保有は可能。新規購入
は不可。

・一般NISA、つみたてNISAは出国した年の5年後の年末まで継続可能。

<出国予定期間5年以上>
口座維持不可。解約。
マネックス証券基本は口座解約が必要。
・保有残高を売却することができない事情がある場合、休眠口座として維持は可能。ただ
し、信用取引やFX、外国商品は不可。
・NISA残高については売却、もしくは課税口座への払出が必要。
SBIネオモバイル証券口座維持不可。解約。

口座維持できる証券会社はあるものの、新規の購入ができなくなってしまうため日本の証券会社では海外駐在中に十分な資産形成ができません。

私は楽天証券で一般NISA口座を持っていたのですが、海外赴任の任期が5年間以内と決まっている訳ではないため、楽天証券での一般NISA口座の維持も難しいと判断。そして、上記すべての口座で保有する金融商品を売却し、口座の解約をしました。

Firstrade証券の開設

日本の非居住者になると日本の証券会社では制限が掛かってしまうため、海外駐在中も投資を続けるためには海外の証券口座を開設する必要がありました。

ブログやYouTubeで海外証券口座の情報収集をしたところ、Interactive Brokers証券(以下、IB証券)、Firstrade証券を紹介されている方が多く、この2つを候補としました。

IB証券の方がお勧めされている方が多かったため、IB証券の口座を開設しようと思い、IB証券のHPにアクセスしたところ以下の表記があり、海外証券口座が現在は開けない状態となっているようでした。

出典:インタラクティブ・ブローカーズ証券のHPより

よって、IB証券での口座開設は諦め、Firstrade証券の口座を開設することにしました。

Firstrade証券の概要は以下となります。Firstrade証券の口座開設方法は別の記事にしておりますので、よろしければそちらの記事もご覧ください。

証券会社名Firstrade証券
本国地アメリカ
取引手数料無料
口座維持手数料無料
取引通貨米ドルのみ
口座開設時最低入金額$0
ACH送金手数料無料
Wire送金手数料$25
取引商品株式・オプション・ETF・債券など(先物取引やFXはなし)
日本語対応サービスなし(英語のみ)
出典:Firstrade証券

ACH送金ではなくWire送金を選択

多くのブログやYouTubeでは、Firstarade証券への送金手数料が無料なACH送金が推奨されておりました。そして、そのACH送金を行うためにはアメリカの銀行口座を開設する必要があります。

以前は、三菱UFJ銀行経由で米国のユニオンバンクの口座を開設することができ、これが日本にいながら米国の銀行口座を開設する唯一の方法でした。

しかし、ユニオンバンクと三菱UFJの資本提携解除に伴い、2022年11月22日をもって新規口座開設の受付が終了となっておりました。

従って、私はACH送金を諦めて、コストは多少掛かりますがWire送金でFirstrade証券へ送金する方法を選択せざるを得ませんでした。

SMBC信託銀行プレスティアにてWire送金

日本の非居住者になると、証券口座だけでなく、多くの銀行口座も制限されます。加えて、海外送金可能な日本の銀行口座は限られております。

私は住信SBIネット銀行と楽天銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行の口座を利用していましたが、それぞれ非居住者は以下の扱いとなります。

銀行名口座維持可否海外送金手数料
住信SBIネット銀行非居住者は口座解約。
楽天銀行非居住者は口座解約。
三井住友銀行・可能。
・出国前にSMBCグローバル・ダイレクト(月
額:220円)を契約。
ネットバンキング:3,500円
窓口:7,500円。
三菱UFJ銀行・可能。
・出国前にグローバルダイレクト(月額:300
円)を契約。
ネットバンキング:2,500~3,000円(三菱UFJ系列以外は3,000円)
テレビ窓口:6,500円
店頭窓口:7,500円。

ご覧の通り、住信SBIネット銀行と楽天銀行は使用不可。三井住友と三菱UFJは有料契約を行えば海外送金も可能となりますが、他に海外向けサービスが充実した銀行口座があるため会社の経費口座指定の三井住友銀行以外を解約することとしました。

情報収集を進めると、ソニー銀行とSMBC信託銀行プレスティア(旧:シティ銀行)が非居住者向けにもサービスが充実しているということがわかりました。両行の概要は以下。

銀行名口座維持可否口座維持手数料海外送金手数料
ソニー銀行・可能。
・ただし、日本国内の連絡先となる人物の登録が必要。
無料・3,000円。
・優遇プログラム Club S のステージに応じて、仕向け送金手数料が
最大3回/月まで無料になる。Club Sの詳細は以下リンク参照。
https://moneykit.net/visitor/fx/fx23.html
SMBC信託銀行プレスティア・可能。
・国際キャッシュカードを申し込むことも可能。
・2,200円/月
・ただし、簡単な条件をクリアすることで無料となる。以下リンク参照。
https://www.smbctb.co.jp/servi
ce/fees/
・プレスティアゴールドのステータス保有者および駐在員向け特別優待プログラム加盟の場合は無料。
・上記以外の場合、2,000~7,000円。
・送金手数料の詳細とプレスティアゴールドのステータス獲得については以下リンク参照。
https://www.smbctb.co.jp/service/fees/transferring.html#o
verseas_remittance

私は、口座維持手数料が無条件で無料なソニー銀行を開設し、海外送金の事前登録先にFirstrade証券の指定口座の登録申請をしたのですが、以下メールの通り、ソニー銀行の審査により却下されてしまいました。

他の方のブログでも、ソニー銀行では海外証券口座への送金が出来なかったという情報を見ましたので、私だけの問題ではなさうです。

次の手として、SMBC信託銀行プレスティアの口座を開設し、同様に海外送金先にFirstrade証券の指定口座を登録しました。その結果、無事に送金先登録が完了しました。

よって、私はSMBC信託銀行プレスティア→Firstrade証券へ米ドルを送金することとしました。

SMBC信託銀行プレスティアでの円→米ドルへの交換

Firstrade証券へは米ドルしか送金できないため、事前にプレスティアの口座内で米ドルに交換して送金する必要があります。プレスティアの米ドルの為替手数料は以下となります。

1米ドルあたりの為替手数料(片道)備考
通常取引1円
外貨積立無料口座維持手数料(2,200円)無料の条件
に外貨積立が含まれている。

外貨積立での米ドル交換は為替手数料が無料であることに加え、ドルコスト平均法にて外貨購入ができること、さらに一般会員(非プレスティアゴールド)の口座維持手数料(2,200円)無料の条件に外貨積立が入っているため、外貨積立での米ドル交換を行っていくこととしました。

私は当面、毎月複数回10万円を外貨積立でドル転し、ある程度、米ドルが溜まったタイミングでFirstrade証券へ送金するというフローで運用していくこととしました。

Firtrade証券でVT:BNDを8対2で購入していく方針

SMBC信託銀行プレスティア→Firtrade証券への送金は、一度、プレスティアに送金先を登録しておけば非常に簡単に送金が可能です。プレスティア→Firstrade証券への送金設定などについては今後記事にしていくつもりです。

海外駐在中は仕事や語学学習などに集中したいこともあり、投資にかける労力は最低限にしたいと思い、全世界の株式に分散投資できる米国ETFのVTと、米国の総合債権ETFであるBNDを8対2で購入していく方針としています。

Firstrade証券はWebだけでなく、iOSやAndroidのアプリもリリースされており、スマホからでも取引が可能です。↓の画像は私の実際のFirstrade証券のスマホアプリの画面です。

出典:Firstrade証券アプリより

23年初頭は債権が安く買い時だと思いましたので、方針より債権比率が高いですが、今後、8対2になるように調整していくつもりです。

まとめ

海外駐在、海外移住で日本の非居住者になる場合、日本の証券口座や銀行口座での取引が制限されたり、口座自体を解約する必要が出てきます。ですが、私は上記の方法で実際に投資を継続できておりますのでご安心下さい。

ただし、投資環境を構築するまでに1ヶ月以上かかりましたし、日本の証券会社で保有していた金融商品を売却していく必要がありますので、海外駐在、海外移住の予定がある方は早めに動き始めるのが良いと思います。

また、私の方法はあくまで一例であり、より手数料を低く抑えれる方法があるかもしれませんので、ご自身で調べるのも良いかと思います。

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この記事を書いた人

20代で転職を2回、30代中盤、JTCの海外営業。現在、韓国駐在中。
妻、娘の3人家族。総資産約2,500万円。趣味はクライミングとサウナ。
2015年から個別株+2021年からインデックス投資。サラリーマンを楽しみながらFI目指します。主に投資や趣味、海外駐在関連の情報を発信をしていきます。

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